カズオ・イシグロ「忘れられた巨人」に込められたメッセージ 読書記録

忘れられた巨人文庫本

今年のノーベル文学賞はイシグロカズオ。

受賞に際してのスピーチは、同時代を生きているものとして、心に沁みるものでした。

日本の一読者であるわたし 昨日最新作「忘れられた巨人」を読了。

イシグロ文学の1つのキーワードは「記憶」であり、小説は「記憶との向き合い方」を問うもの。

「日の名残り」はもちろん、「わたしを離さないで」でも記憶の扱われ方が物語のキーとなっていました。

「忘れられた巨人」はファンタジーという形式に、読む前は「?」と思いましたが、この物語のなかでも、暗示どころか、わかりやすくこの主題を提示し、彼の代表作の一つと言えると思います。お勧め。

今、世界のあらゆるところにある「分断」。

その原因である「負の記憶」「闘いの記憶」に対して、とりわけ加害者側の「記憶」への向き合い方について深く考えさせられます。

というより、わたしの読後感としては、世界中に「即向き合え!」と叫びたくなりました!

おっと、冷静に。

あらゆる「闘いの記憶」は簡単に精算されるわけにはいかないのですから。

また加害者被害者と簡単に線引きすることも不可能。

イシグロ氏の静かな佇まいを思い出して・・・

彼の物語世界に浸りたいから、「夜想曲集」をアマゾンでポチすることにします。

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