巨大子宮筋腫 私の場合12
子宮摘出デメリットと・・・

20㎝超えの巨大子宮筋腫に気づいたときから、摘出手術までの経験を綴っています。
全12回 目次ページはこちらです→「巨大子宮筋腫 私の場合 目次」

今回は12話 最終回です。 子宮を摘出した場合のデメリットと手術を含むこの体験を受けての個人的な気持ちをまとめました。

機能的なトラブル

筋腫の摘出手術の際、子宮もいっしょに摘出するということは、本来あるべき臓器を無くすことです。

当然副作用が現れる可能性もあります。

私の場合はラッキーにも深刻なトラブルはなかったのですが、精神面はもちろん、肉体の機能的なトラブルもありえます。

よくあるのが尿トラブル。

子宮摘出時に周辺の靭帯も切除することがあり、その場合は膀胱や尿道に尿意が伝わりずらくなり、排尿トラブルを引き起こすこともあるそうです。

筋腫が無くなったことで、尿トラブルが無くなった私(←11話参照)とは逆の深刻な副作用ですね。

また何らかの問題があって、卵巣も同時に摘出することがあります。

子宮が無くなると、ホルモンが出なくなると思っている方がいますが、実際にホルモンを分泌しているのは卵巣です。

ですから、子宮だけをとってもホルモンバランスが崩れることはなく、これは卵巣が残っているかどうかなのです。

ホルモンを分泌していた卵巣が無くなれば、更年期障害のような症状も起きます(このことは「5 手術の方針は」でも触れています)。

また、子宮に限らず手術の際によくいわれる癒着も気になります。




精神的なトラブル

子宮を取ることは精神的なダメージも大きいと思います。

喪失感に悩まれる方も多いようです。

私の場合は、MRIの画像を見たことで、子宮もいっしょに摘出することはやむなしと思えました。
筋腫があまりに大きく、子宮が押しつぶされているようにほとんど影も写っていないような画像でしたので。これは仕方ないと納得していたから、子宮を摘出したことに特に喪失感は感じていません。
(その時の様子はこちら→「MRIの画像はショックの塊」

しかし、子宮摘出で理論的にはホルモンバランスは崩れないというものの、精神的に不安定になるのは無理からぬこと。

まさに自分の体のことなのですから!

まずは治療に対して、主体的になることが肝心だと思います。

「子宮」とか「排卵」とか「筋腫」とか、ごく基本的な知識でも調べて頭にいれたうえで、医者と向き合うことができると、医者の説明に対する理解も随分と違うと思います。

(わたしもそれまで、排卵のしくみとか、卵巣の働きなんていい加減な知識しかありませんでした。子宮と卵巣の位置関係とかって知ってました?)

筋腫の場所とか大きさとかを聞かされたとき、それがどれほどの深刻度なのか質問できれば、医者の示す治療方針にも理解や納得がしやすいと思います。

とはいえ、医者に向き合うと言われるまま受け入れてしまう気持ちもわかります。

あきらかに自分とは合わないとか、横暴だとかと感じるような医者なら、病院を替えればいいのです。
が、はっきり言ってくれない医者とか、反対に自信をもってこれしかないとテキパキ進めてくる医者も、ときには患者にとっては難題ですよね。

圧倒的な専門職(医者)を前に、付き合い方は本当に難しいと思いますが、あとの結果を引き受けるのは他ならぬ患者である自分なのだという自覚が大切だと思います。

手術から4年後の更年期障害との手術痕についてわたしの経験を書きました(2017年10月)
→「子宮全摘と更年期障害は無関係」

「手術の痕は消えるけど、乳腺炎の傷は・・・」



私にとって大きかったこと

病気になったとき、治療そのものより、病気への向き合い方や医者との信頼関係の構築、周囲の人の干渉など降りかかるストレスは大きいように思います。

ひとつの病を得たことで、自分というものが見えてくる面も大きい・・・わたしにとっても、そういったことへの“気づき”という面で大きな経験となりました。

そしてもうひとつ大切なこと。

この病という経験を通じて得たことは「現代の日本に生まれて良かった」という気持ちです。

ありきたりですが、“感謝”でしょうか。

感覚的にはラッキーVって感じです(笑)

普段は「いやな時代だ」とか「日本って情けない」なんて思うこともあります。

けれど、ひとたび大きな病気になってみると、日本の医療の素晴らしさとか医療関係の人たちの誠実な働きぶりに触れることができました。

また、健康保険制度が整っているからこそ、経済的な心配なく受けられるということを実感できました。

どれも今、この日本で生きているからこそ受けられる幸運なんだなあと。

この病気になって、当然落ち込むこともありましたし、体調が悪いことも手術への恐怖、手術後の痛さもありました。

それでも、全部ひっくるめてもこの体験、得るもののほうが大きかったと思っています。

私は幸い良い医療関係者に恵まれたわけですが、今、これを読んでくださっている方も、良い巡りあいのなかで、過ごされますように。

病気になったら、落ち込むことはあると思います。そのほうが自然だと思います。

それでも、少しでも能動的に向き合えることができれば、違った面も見えてくるもの。

病気になったら、もうなんとかなるしかないのですから!

そしてなんとかなっちゃうものですから!

12回にわたっての体験記をお読みくださり、ありがとうございました。
拙い文がどなたかの参考になれれば幸いです。あくまで、元一患者の体験記としてご理解ください。抜けたこと、不確かな箇所も多々あります。治療等についての情報は、どうぞご自分でお調べになってください。

医学の進歩は速いです!治療の状況も変わっていくでしょう。

患者となった方たちの環境がより快適な方向にいきますように!

筋腫に気付いた時から治療・手術についてを順に書いています→「巨大子宮筋腫 私の場合 目次」ページからどうぞ

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コメント

  1. Rosemary より:

    貴重な記録を共有して下さりありがとうございます。私は50の坂を越えて直ぐに巨大筋腫がわかり、先週、子宮、卵巣、卵管を全部摘出しました。術後の生活のご様子や注意点、また摘出のご経験を振り返る記事はとても参考になります。ありがとうございました。時節柄ご自愛お祈り致します。

    • tallmy より:

      Rosemary様
      コメントをありがとうございます。
      手術も治療も人それぞれではあるけれど、自分の体験をひとつの参考としていただければと、拙い文章でつづったブログです。Rosemary様のようなご感想をいただくと、とても嬉しくブログ開設して良かったと思えます。ありがとうございます。
      術後間もない時期、順調な回復をお祈りしております。どうぞお大事にしてください。

  2. くまちゃん より:

    私も、子宮筋腫7センチ大と複数あり、2年前に子宮全摘を進められましたが、迷いがありやめて経過観察していたんですが、最近、下腹部の痛みと筋腫もちょっとずつ大きくなってきた事から、このまま筋腫を持ったままの生活に不安になり、手術した方がいいのか、子宮も大切な臓器だと思うと、子宮全摘してから、体調が悪くなったらと、考えても考えても決断に悩む日々です。

    悩んで気が落ち込んでる方が、体に悪いのはわかってるんですが、元気がでなくて苦しいです

    • tallmy より:

      ぐるぐると同じところを巡るように悩んでしまう。悩んだところで変わらないとわかっていても、気づくと暗く考えている。そんな状態になることありますよね。
      くまちゃんさんのように手術をするかしないか、悩んでおられる方は多いと思います。気が沈みがちの今の状態、お察しいたします。
      わたしは気の利いたアドバイスはできませんが、わたしの場合は良い医者にあたったからこそ、納得して手術に突き進めたと思います。今もし、くまちゃんさんが、医者の物言いなどに違和感を感じるようでしたら、病院を替えてみるのもひとつかと思います。婦人科の医者を替えるのは、それはそれでストレスだとは思いますが・・・
      医者を替えないまでも、いつかふっと納得して、決断できるときがくるかもしれません。そのためには、悩んでいる今の時間もきっと意味のあることだと思います。
      近い将来ご自分の納得のいく道が開けますように。
      どうぞご自愛くださいませ。

  3. ムーコ より:

    はじめまして。
    とにかく、このブログを発見できて良かった!の一言です。
    今月末、子宮全摘します。
    本当のところ、執刀してくれる医師とはコミニュケーション不足で安心して受ける訳ではありません。でも、特殊な内臓機能不全があるので同じ院内の婦人科しか選択肢がありません。
    でも、この記録を拝見できたことで大変冷静に考えることができました。
    仕事の整理も滞り無くして臨んでまいります。
    本当にありがとうございました!

    • tallmy より:

      ムーコ様 
      わたしの経験を書いたこのブログが少しでもお役に立てたなら幸いです。ムーコ様のコメントを読んで、照れくさいけれどとても嬉しく思いました。
      ありがとうございます。
      医師とのコミュニケーションは本当に難しいですね。患者にとって治療や手術がどんなに不安なものなのか、医師にもっと自覚してもらいたい!と思う場面が多いです。
      選択肢の限られた状態で病院を選んでいる患者さんにとっては、余計に深刻な問題でしょう・・・
      手術を控えられ、仕事の整理などを着々と進めようという冷静なご様子、尊敬します!手術の成功はもちろん、術後の体調、日常生活の全てがうまく回りますよに!影ながら応援させていただきます。どうぞご自愛くださいませ。

  4. coco より:

    子宮筋腫のため筋腫と子宮を全摘する手術を受ける予定の者です。
    毎日不安で色々検索していたところ、こちらにたどり着きました。
    細かくいろいろなことが書かれており、とても参考になりました。

    • tallmy より:

      coco様
      コメントを寄せて下さりありがとうございます。
      手術を控え不安なお気持ちお察しいたします。これは手術を控えたものでなければわからない・・。でもその体験者って意外と多くいたりします。わたしは不安になったとき、「子宮筋腫なんてありふれた病気だし、医者にとったら簡単な部類」なんて考えるようにしていました。
      そうはいっても入院も手術なんて嫌だ、術後のことも心配・・・ですよね。
      でもね、わたしとしては「なるようになった」し、一か月もすればすっかり過去の経験となりました。ここに記したのは私の個人的な経験ではありますが、入院中も嫌なことばかりだったわけではありません。普段気づけないことにも気づけ、良かったなと思うこともありました。
      coco様 どうぞあまり思い悩まずに。少しでも軽い気持ちで臨めますよう影ながら祈っております。寒い季節です。なにはともあれ暖かくしてご自愛ください。